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【うるま】うるま市の上平良川自治会(宮里清子会長)は、上平良川地域の成り立ちを題材にした創作劇「屋取(ヤードゥイ)物語」上演に向け、区民ら約200人が劇や舞踊の稽古に励んでいる。
公演は24日、うるま市民芸術劇場で。宮里会長は「区民が一丸となって取り組んでいる。多くの人に足を運んでほしい」と呼び掛けた。
同地域は、士族の帰農によって生まれた屋取(ヤードゥイ)集落だ。劇では、首里から下ってきた若者らの苦労と葛藤、新しい村づくりへの思いなどを描いている。
18年前、小沢公平氏の脚本で初演された。今回、劇団「創造」の又吉英仁さんによって、全てのせりふをウチナーグチにするなど演出を含めて再構成された。
区民らは、昨年夏ごろから上演に向け取り組み始めた。出演者のほとんどは演技経験なし。せりふも使い慣れないウチナーグチということもあり、悪戦苦闘した。
5日、市民芸術劇場では熱のこもった稽古が行われた。主人公の名嘉真朝英役の玉川幸作さん(40)は「上平良川出身だが、地域の由来は詳しく知らなかった。舞台をきっかけに人とのつながりが広がった」と話した。もう1人の主役高嶺清良を演じる玉寄樹(いつき)さん(34)は「先人の苦労を伝えたい」と意気込んだ。
宮里会長は「取り組みを通じて多くの区民が協力することで、より上平良川に愛着を持ってもらいたい」と力を込めた。
24日は、午後2時と午後6時半の2回公演。入場料千円。問い合わせは同自治会(電話)098(973)3493。