泡盛出荷8年連続減 前年比0.5%減


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泡盛の出荷・製成数量の推移

 県酒造組合(平良正諭輝会長)は25日、県庁で会見し、2012年の泡盛出荷量と製成(生産)数量(アルコール度数30度換算)を発表した。出荷量は前年比0・5%減の2119万3975リットルで、ピーク時の04年から8年連続の減少。

04年比では23・5%減少した。しかし前年比の減少幅が小さかったことから、平良会長は「減少傾向は底を打った」と分析した。
 県内出荷は1794万7407リットルで0・7%減だったが、県外出荷はほぼ前年並みの0・1%増で324万6568リットルだった。昨年8月から県内外ともに月ごとで前年同月比を上回っており、今年1月は5・8%増加したという。同組合は、10年度から県外の消費者と居酒屋を対象に、試飲会や商談会などを実施している域外出荷拡大支援事業が奏功したとみている。
 一方、近年の消費減少傾向について同組合の又吉良秀専務理事は、人口減少や若者のアルコール離れ、経済状況などを挙げ「業界としては引き続き厳しく受け止めている。今後需要拡大の核となる県外を中心に、古酒や新しい飲み方をPRしていく」と話した。
 製成数量は5・7%増の2176万9051リットルで7年ぶりに増加。同組合は、日本酒造組合中央会の公正競争規約における「古酒」表示の基準を従来の「51%以上」から「100%」に厳格化することを受け、各酒造所が3年以上貯蔵した古酒を増やしていることが要因としている。