泡盛古酒の郷 落成 管理棟と貯蔵施設


社会
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テープカットで「琉球泡盛古酒の郷」の落成を祝う関係者ら=27日、うるま市の国際物流拠点産業集積地域

 県内の泡盛製造43社が共同出資する協同組合琉球泡盛古酒の郷(さと)(松田亮理事長)は27日、うるま市の国際物流拠点産業集積地域で、泡盛を貯蔵する施設「琉球泡盛古酒の郷」の落成式を開いた。

管理棟と貯蔵用施設1棟が完成。組合酒造所から泡盛を集荷した原酒の貯蔵を開始した。生産した古酒は県外展開に特化し販路拡大戦略の中核に位置付け、琉球泡盛ブランドの確立につなげる。
 1棟に容量50キロリットルのタンク10基を設置。10年計画で5棟を建設し、古酒2500キロリットルを貯蔵できる施設を整備する。組合は同日までに15社から150キロリットルを集荷。5~6月ごろに全貯蔵を見込む。
 貯蔵期間は原則10年だが、状況に応じて最短で5年貯蔵古酒の出荷も検討し、全施設完備後の3年目から単年度黒字化を目指す。古酒の郷は泡盛博物館も建設するほか、出荷を想定し共同瓶詰め施設の併設も検討。管理棟内には泡盛の成分変化などを調べるサテライト研究室を設立し、分析や調査を基に泡盛の付加価値向上を図る。
 松田理事長は「泡盛業界の10~30年先を見据えた、今後の産業振興を図る上で核となる事業。県の中核産業として業界一丸となって取り組みたい」と意気込みを語った。

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