多様な性 認める社会に 「ピンクドット」沖縄初開催へ


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「LGBTの存在も伝えながら、いろんな人とつながりたい」と話す砂川さん=那覇市牧志のGRADi

 「性的マイノリティーの人たちがより生きやすい社会を」という思いを、ピンク色の物を身に付けることで意思表示し、参加者が集うイベント「Pinkdot Okinawa(ピンクドット沖縄)」が7月14日午後1時から、那覇市牧志のてんぶす前広場で開催される。日本での開催は沖縄が初。実行委員会共同代表の砂川秀樹さんに話を聞いた。聞き手・東江亜季子

 ―ピンクドットとは。
 「2009年にシンガポールで初めて開催され、その後アメリカやカナダに広がったLGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー)に関する社会的イベントだ」
 「ピンクはシンガポールの国旗の赤と白を合わせた色。また、世界のLGBTに関する社会活動で、多く使われている色」
 ―沖縄開催について。
 「『Pinkdot OK』という愛称には『そのままでいいんだよ(It’s OK)』という当事者へのメッセージを込めた。特に思春期で『このままの自分でいいのか』と悩む人に向けている」
 「私は、LGBTが仲間ではなく、LGBTの人たちがより生きやすい社会をつくっていきたいと思っている人が仲間、と思っている。誰もが参加し、楽しめるイベントにしたい」
 ―LGBTを取り巻く沖縄社会の特徴は。
 「沖縄は、家庭の行事になると男女の性別役割(=ジェンダー)がはっきり分かれる。法事の際に祭壇の両サイドに男女が分かれて座る、台所に女性が立つなど。だが、LGBTの人たちが生きやすい社会は『男らしさ、女らしさとはこういうもの』というジェンダーに縛られない社会であることが大前提だ」
 ―イベントで伝えたいことは。
 「誰しも友人など、周りに当事者がいたり、将来生まれてくる子どもが当事者である可能性がある。そういうとき『(LGBTは)世間で認められていない存在』と思いがちだが、実際は認める人がたくさんいることを示したい。当事者が楽しく生きていけるよう、楽しいイベントにしたい」
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 ピンクドット沖縄は、フェイスブックでイベントページも展開中。7月上旬からLGBTに関する展示会やレズビアン、ゲイ向けのイベントなども開催予定。当日参加のほかボランティア、寄付、周知で参加できる。毎月交流を兼ねた説明会を開いている。問い合わせはGRADi(電話)098(866)1370。メールはgradi@me.comまで。