ニガナを特産品に 西原ファーム 加工品開発


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ニガナをPRする西原ファームの新川潤部長(左)と加工品販売店スタッフ=25日、JAおきなわ西原支店前

 【西原】西原町や町耕作放棄地解消対策協議会、町商工会などが連携し設立した農業生産法人西原ファーム(玉那覇純教代表)が、栽培するニガナの消費拡大に挑んでいる。栄養素を豊富に含む島野菜だが、豆腐との白あえや汁物に入れるものなど、料理として使う用途は多くなかった。同ファームで加工担当の新川潤部長は「ニガナを島野菜の一つとして広めたい」と意欲を見せている。

 ニガナはその名の通り強い苦みが持ち味の葉野菜だが、同様に苦さが売りのゴーヤーに比べ知名度は低く、加工品としての用途も少なかった。それでも皮膚や粘膜を正常に保つためのビタミンA、コラーゲンの生成と免疫力を高めるビタミンCを多く含み、カルシウムや鉄分も含有するなど栄養分は豊富だ。
 新川部長は「苦みとその名称もあって、とっつきにくい野菜だと思うが、栄養価が高く強い野菜なので、農薬を使わず年中栽培できる」と説明する。JAおきなわ西原支店に併設する加工品販売店では2月から、手始めにとニガナジュースを1杯100円で販売スタート。100%のパイナップルジュースと西原町産のニガナを混ぜ、飲みやすい味に仕上げた。
 今後飲料メーカーへの原材料の供給なども視野に入れており、新川部長は「すごくいい野菜なので、消費を高めたい。町の特産品にもなれば」と意欲を見せた。問い合わせは町役場内同ファーム(電話)098(945)4540まで。(普久原裕南)

英文へ→Nishihara Farm to promote local specialty product called nigana