政治家の低俗さ示す 維新・橋下氏「風俗活用」発言


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 維新の会共同代表の橋下徹大阪市長が在沖米海兵隊に風俗業の活用を提案したなど一連の発言について、橋下氏の地元、関西に住む県出身者らから「沖縄の事情を分かっていない」などとの批判や、橋下氏の政治家としての資質を疑問視する意見が相次いだ。

一方、海外の県人会からも怒りの声が聞かれた。
 沖縄県人会兵庫県本部の大城健裕会長は米施政権下で米兵相手の特飲街が設置されても民間人への性暴力が後を絶たなかったことに触れ「沖縄の事情を分かっていない。(風俗を活用すれば性犯罪が減るという)単純な話ではない」と認識の誤りを指摘した。
 県人会兵庫県本部の宮城亜輻青年部長は「初めに基地ありきだからああいう発言になる。本来なら基地問題(の解決)を考えるべきだ」と基地問題を自分の問題と捉えてないとみる。
 大阪沖縄県人会連合会の嘉手川重義会長は「注目を集める大阪市長であり、日本維新の会の代表でもあるが、口が軽く、個人的に支持できない。沖縄のために風俗活用を呼び掛けたかもしれないが、それで問題が解決するはずもない。マスコミをにぎわすこと自体が政治家としての資質に欠ける」とあきれ気味。
 一方、海外県人会からも怒りの声が上がった。ドイツ沖縄県人会の外間久美子会長は「女性を性的道具のごとく扱う発言はますます世界に日本の政治家の低俗さを示すもので、情けなく、恥ずかしい。アジアだけでなく、オランダの捕虜の女性をも慰安所に強制連行した証拠資料も多い。日本が責められるは当然だ」と指摘した。
 ブラジル沖縄県人会の与儀昭雄前会長は「公の立場にある人の発言だとは信じがたい。建設的な意見では絶対にあり得ないし、女性の人権を無視している。日本の政策ゆえに米軍基地を抱えて苦しんでいるウチナーンチュの怒りは当たり前だ。心の底から怒りを覚える」とコメントした。