女子美里V2 県高校総体サッカー


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女子決勝 美里―名護 ハットトリックを決めた美里の仲松叶実主将=29日、宮古島市陸上競技場(花城太撮影)

 2013年度県高校総合体育大会先行競技のサッカーは29日、宮古島市陸上競技場などで行われた。女子決勝は美里が5―0で名護を圧倒し、2年連続3度目の優勝を決めた。

美里は九州大会(6月・沖縄)の出場権を得た。男子は準決勝で那覇西と具志川が勝ち、30日の決勝に駒を進めた。

◆攻守圧倒、成長の証し/ハットトリック活躍光った仲松
 昨年覇者の美里が、部員数不足だった苦しい時期を乗り越え、一回り成長した姿を見せた。代名詞のパスサッカーと足元の器用さで、5―0と名護を圧倒。攻守で力の差を見せつけた。
 光ったのは、決勝でハットトリックを決めたMF仲松叶実主将。前半11分に中央からFW新城舞へスルーパスを出すと、新城がアシストした球を自ら決めて先制。続く24分、中央から切り込んでゴール。3点目は後半28分、センターライン付近で相手のボールを奪うと相手守備2人を置き去りにし、ネットを揺らした。
 県総体はこれで2連覇。1月の新人大会は部員不足などで8人での出場だったにもかかわらず、PK戦の末に4連覇した実力を持つ。しかし、4月の県大会は新入部員を交えた練習期間も短く、悔しい準々決勝敗退。県総体までの約1カ月、頂点だけを見据え、悔しさを練習にぶつけた。
 仲松主将は「優勝できて、自分でも少しは成長を感じた」と話すが、自身3得点には「たまたま球が来ただけだから」と、浮かれない。「今大会は無失点を目指していたけど、初戦から失点した。反省して、九州制覇を目指す」と、さらなる成長を約束した。(仲本文子)

◆粘り強さも一歩及ばず/名護「雪辱は後輩に」
 最高気温31度の炎天下の中、70分間最後まで走り続けた名護。決勝は、美里に無得点で敗れたものの、FW大城香鈴、新城亜実を中心とした粘り強い攻撃で、最後まで美里を苦しめた。
 試合を通して新城は左から果敢に切り込み、好機を演出。後半、美里の足が止まり始めると猛攻をかけ、何度もゴール前にボールを運んだ。GKの佐喜眞幹主将も、何度も放たれるシュートを必死に止めた。
 それでも、強豪・美里には一歩及ばず「気持ちでも、プレーでも力不足を思い知らされた」と佐喜眞主将は悔し泣き。「自分は進路のこともあるし、これで引退。2年生は実力もあるので、来年必ず雪辱を果たしてほしい」と、後輩に思いを託した。