柔道・沖尚が男女制覇 県高校総体第2日


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 県高校総合体育大会第2日は1日、県内各地で27競技が行われた。競泳では男子800メートルリレーで糸満(内山和昭、冨名腰和真、伊敷竜太、伊敷竜治)が8分12秒45の県高新で優勝。

男子の200メートル個人メドレー、200メートル平泳ぎ 200メートルバタフライ、400メートルメドレーリレーで大会新記録が誕生した。重量挙げは男子69キロ級の宮本昌典(沖縄工)がスナッチで大会新となる117キロを挙げ、トータル255キロで優勝した。カヌーは大城就一・仲宗根脩真組(沖水)がカナディアンペア(C2)で2冠。空手は形個人女子で與那覇綾子(浦添)、同男子は徳田龍真(コザ)がそれぞれ初優勝した。形団体男子は首里、女子は浦添が栄冠をつかんだ。柔道の団体戦は沖縄尚学が男女ともに制した。陸上は男子走り高跳びで高良留佳(那覇西)が1メートル95の好記録で優勝。女子走り幅跳びは平良さき(中部商)が5メートル27で頂点に立ち、同やり投げは當間汐織(久米島)が46メートル67で2連覇を飾った。相撲の団体は中部農林が6連覇を果たし、個人戦無差別級も同校の幸地佑大が初優勝を飾った。弓道は個人戦男子が友利寛司(興南)、女子は玉城早希(知念)がそれぞれ栄冠をつかんだ。

◆「全員で」合言葉に/男子沖尚
 流れるような連続技で勝負を決めた。男子団体決勝リーグ。2勝で並んだ沖縄尚学と那覇西の試合が優勝を決める一戦となった。
 先鋒、次鋒戦を沖尚、中堅戦を那覇西が取り、迎えた副将戦。沖尚の比嘉竜希は「絶対に(一本)取ってやる」と強い気持ちで畳に立った。「思い切り仕掛けた」という払い腰が技ありになると、すかさずけさ固めに入って相手の動きを止めた。「(技が)うまく決まった」。一本勝ちでチームの優勝に貢献した比嘉は、満足そうな表情を見せた。
 決勝リーグは沖尚が圧倒的な強さを見せた。宮古総実、豊見城との試合は全て一本で勝利した。那覇西との試合で中堅戦を落としたが、主将の山城太志は「最後まで攻め続けていた」と語った。副将の比嘉を送り出す前には「気合を入れていこう」とチーム全員で話し合った。
 「最初は相手の動きに合わせて自分の柔道ができなかった」という比嘉は、一本背負いを仕掛けられる場面もあった。それでも「監督から落ち着けと言われて冷静になった」比嘉。徐々に自分のペースを取り戻して勝利をつかんだ。
 山城は「『チーム全員で優勝しよう』を合言葉に戦ってきた」と頂点に立った喜びを語る。次に迎えるのは九州大会。「九州を制覇して全国でもベスト4に入る」と目標を掲げた。(平安太一)

◆準決勝から全て一本/女子沖尚
 女子の沖縄尚学は準決勝から全て一本勝ちで頂点に立った。「みんながやるべきことをできたから勝てた」と主将の山内月は笑顔を見せた。
 普段から相手の技を意識して練習しているといい、山内は「試合でも練習の成果を出せた」と語る。決勝では先鋒の島袋玲海が内股、中堅の新垣さつきが横四方固め、大将の山内が内股とテンポ良く勝負を決め、実力の差を見せつけた。
 昨年11月の九州高校新人大会では準優勝だったため、山内は「今回はさらに上を目指す」と決意。「九州ではもっと強いチームと対戦する。負けないように練習を重ねる」。優勝にも慢心することなく、さらなる高みを見据えた。

男子団体決勝リーグ 沖縄尚学―那覇西 払い腰からけさ固めに入る沖尚の副将・比嘉竜希=1日、県立武道館(桑原晶子撮影)
女子団体で優勝した沖縄尚学