興南(女子)那覇(男子)頂点 県高校総体第3日


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 県高校総合体育大会第3日は2日、県内各地で25競技を行った。剣道の団体は男子の那覇が4年ぶり18度目、女子の興南が4年連続19度目の頂点に立った。なぎなたは知念が団体を制し、個人と合わせ玉那覇葉月(知念)が3冠を達成した。

陸上男子の八種競技で前三盛敦貴(八重山)が県高校記録を2年ぶり、大会記録を6年ぶりに塗り替えて頂点に立った。同400メートルリレーでは那覇西が3年ぶりに大会記録を更新して優勝した。重量挙げは、男子94キロ級の屋良一郎(南部工)がスナッチ、ジャーク、トータル全てで大会新記録をマークして栄冠をつかんだ。レスリングは個人戦8階級のうち5階級を浦添工勢が制した。

◆つないで一丸 新人大会の雪辱/興南女子4連覇
 女子興南は、一丸でつないで決勝リーグ3戦全勝。団体4連覇を果たした。
 2勝同士でぶつかった那覇との試合。新人大会では敗れ、「悔しい思いをした」(久田小遥主将)相手だった。
 副将戦を終えて2勝2敗。勝負は久田の大将戦に預けられた。前日の個人戦で優勝し、「調子は良かった」。
 相手が打ち込んできたところを得意の返しで狙った。互いに決め手を欠き、延長突入かと思われたが、「強気に攻めていった」と久田。「がむしゃらに打った」というメンが決まり、これが決勝の一本になった。
 副将戦では2年生の福里彩花が踏ん張った。中堅まで2勝1敗で、あと一つ落とせば負けるという場面。相手が前に打って出てきたところを狙い、後ろに下がりつつメンを決めた。「絶対一本取ると考えていた。練習した通りの形だった」と振り返った。
 準優勝に終わった新人戦後、気持ちを切り替えて相手を研究、けいこに取り組んできたという。
 主将の意地を見せた久田は「苦しかったけど、皆で励まし合いながら頑張ってきた。皆がしっかり、つないでくれた」と全員で果たした雪辱を強調。一方で「那覇がいたので、ここまで来られた。感謝の気持ちを忘れず全国でも全力で戦う」と力を込めた。(宮里努)

◆大将、逆転のメン2本/那覇男子4年ぶり
 男子団体は4連覇を狙う興南に、新人戦を制した那覇が競り勝った。一本負けで星一つリードされて迎えた大将戦。「自分で絶対に決めると考えていた」という宮城匠吾が気迫の試合でメン2本を決め、栄冠をたぐり寄せた。
 先鋒(せんぽう)がメン一本で黒星を喫した後、次鋒(じほう)から副将までは引き分け。決勝の大一番で大将の宮城は、相手が姿勢を崩した一瞬の隙を逃さず決めた。
 僅差で勝利を手にし、チーム全員がうれし泣き。「皆の思いを背負っていた」と宮城。屋富祖俊貴主将は「勝てると信じていた。この優勝が自信になった」と話し、全国を見据えた。
 佐久間眞之監督は、宮城の活躍を挙げながら「日ごろから生活がしっかりしており、最後の最後に力を出せた」と話した。

女子団体 興南―那覇 大将戦で決勝のメンを打ち込む興南の久田小遥(右)=2日、那覇高校体育館(渡慶次哲三撮影)
男子団体 那覇―興南 大将戦で決勝のメンを奪う那覇の宮城匠吾(右)(宮里努撮影)