ソフトボール、コザ(女子)読谷(男子)V 県高校総体第4日


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 県高校総合体育大会第4日は3日、県内各地で13競技を行った。ソフトボールは男女の準決勝と決勝があり、男子決勝は読谷が嘉手納に7―0で五回コールドゲーム勝ち、女子決勝はコザが浦添商を7―0の六回コールドゲームで退けた。

ソフトテニスは男女の個人戦決勝を行い、男子は宮里知成・宮里政耶組(名護)、女子は堀川葵・桃原杏梨組(同)が制した。卓球シングルス男子は中村廉(普天間)、同女子は玉城このみ(コザ)がそれぞれ初優勝した。陸上は女子800メートルで上原麗夏(那覇)が2分24秒85で2連覇し、1日の400メートルと合わせて2冠を果たした。

◆女子ソフトボール/エース蔵根 投打に活躍
 打球が左中間を抜けると、大歓声に包まれながらコールド勝ちを決める走者が生還した。
 コザの5点リードで迎えた六回裏。コザが1点を追加し、なおも2死一、三塁。あと1点が入ればコールドが成立するが、打席に立った蔵根美和は「全く意識してなかった」。気負うことなく、いつものように来た球を全力で振り抜くと、勝負を決定付ける適時打が生まれた。「本当にうれしかった」。大きな1点を呼び込んだ蔵根は笑顔を見せた。
 この日はエースとしても好投を見せた。緩急を使い分けた投球でタイミングを外し、許した安打は2本のみ。準決勝、決勝の連投となったが「満点のできだった」と語る。
 野手の守りも蔵根をサポートした。五回に浦添商の先頭打者が内野安打で出塁したが、堅い守りで二塁を踏ませなかった。六回1死一塁の場面では中越えしそうな打球を中堅手の名嘉山幸香が好捕。相手に流れを渡さなかった。蔵根は「周りを信じて投げることができた。野手にありがとうと言いたい」とはにかんだ。
 中学から始めたソフトボールでは投手一筋。「高校に入って調子が上がった」という打撃は県総体決勝の大舞台で力を発揮した。「次の目標は九州で一勝すること」。投打で活躍したエースは九州でも全力で戦う考えだ。(平安太一)

◆女子ソフトテニス/序盤から主導権 連係さえた堀川・桃原組
 女子個人決勝は、堀川葵・桃原杏梨組(名護)が、ぴったり息の合ったプレーで上良愛海・金城花林組(糸満)にストレート勝ち。団体戦で糸満に敗れた雪辱を果たした。
 第1ゲーム序盤から主導権を握った。後衛・堀川がラリーで粘り、甘い球を見極めた前衛・桃原が決めるというセオリー通りの展開で連続得点。第2、第3ゲームも危なげない展開で奪うと、ファイナル・ゲームでは相手のミスを誘い、あっさりと勝利を決めた。
 1月の新人戦でも優勝。同大会決勝トーナメントでは、3試合のうち落としたのは1ゲームのみだった。小学4年からペアを組んでいるだけに、見事な連係プレーで勝利をもぎ取った。
 しかし別のペアを組んで出場した団体戦は、決勝リーグで糸満に接戦の末に敗れ、涙をのんだ。「個人戦は絶対勝ちたかった」(桃原)と、悔しい思いをぶつけた。
 「自分たちはどこよりも練習している自信があるから、苦しい時も頑張れた」と胸を張った堀川。「杏梨が最後にしっかり決めてくれた」と、相棒への感謝を口にした。桃原は「フェンスの後ろで応援してくれていたチームの分まで戦えた」と、納得の表情を浮かべた。(仲本文子)

女子決勝 浦添商―コザ 6回裏2死一、三塁でコザの蔵根美和が左中間へ適時打を放つ=3日、読谷村総合運動広場(渡慶次哲三撮影)
女子決勝 積極的に攻める名護の堀川葵(左)と、桃原杏梨=3日、県総合運動公園庭球場(桑原晶子撮影)