石張りの「歴史の道」 軽便鉄道駅舎を復元


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拝所親川と綱曳資料館に通ずる「歴史の道」復元工事=与那原町親川通り

 【与那原】与那原町(古堅國雄町長)で、歴史と文化の薫りが漂う町づくりが進められている。町新島区の親川通りを石張りにする「歴史の道」のほか、軽便鉄道の駅舎を復元。上の森公園の広場には観光交流施設を建設するなど、観光客誘致も視野に入れた計画となっている。

 親川通りには、琉球王国の最高神女・聞得大君が南城市知念の斎場御嶽で行われる御新下り儀式へ向かう途中に立ち寄ったという拝所「親川」がある。6月からアスファルトを石張りにする工事が行われ、拝所親川前まで完成した。5500万円の予算を投入。引き続き世持橋を経て御殿山、町コミュニティセンター裏を通って国道329号へ抜ける「歴史の道」も計画されている。
 那覇-与那原間を走っていた軽便鉄道の駅舎の復元には一括交付金を活用。JAおきなわ与那原支店があった跡に駅舎を建設する予定で、現在設計図づくりに取り掛かっている。
 これらを一体的に整備し、観光客が史跡巡りをした後に観光交流施設で1泊してもらう宿泊型の観光を推進する計画だ。
 古堅町長は「史跡や歴史の道を復元して歴史と文化の薫りをほうふつさせたい。町民が親しみやすく、観光客に興味を持ってもらえるような町づくりを目指す」と語った。
(知花幸栄通信員)