男女沖尚(柔道) 敵なしV 県高校総体第2日


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 県高校総合体育大会第2日は31日、県内各地で行われ、柔道団体は男女とも沖縄尚学が制した。水泳男子自由形100メートルの喜屋武陽介(那覇西)は53秒13の県高校新記録で優勝した。

相撲団体は中部農林が7連覇を飾り、個人無差別級は玉城龍星(中部農林)が制した。重量挙げでは女子58キロ級の新垣愛恵(豊見城)がスナッチ、ジャーク、トータル全てで大会記録を更新して頂点に立ち、陸上では男子5000メートル競歩の比嘉大悟(北山)が23分3秒11の大会新記録で優勝した。空手個人形男子は島袋佑哉(コザ)が栄冠を手にし、同女子は與那覇綾子(浦添)が2連覇した。

◆実戦で進化、全国弾み
 男子団体決勝リーグは圧倒的な強さで沖尚が8連覇を達成した。
 那覇西、豊見城南に連勝して迎えた宮古戦。先鋒(せんぽう)の比嘉竜希が横四方固めで勝利すると、次鋒・松瀬篤紀が得意の大腰を豪快に決める。柔道センスが抜群の中堅・岩切廉が絞め技での一本で優勝を決め、最後は大将の那根将貴が開始7秒の内股で沖尚の強さを印象付けた。
 選手層の厚い沖尚は昨年のインターハイを経験しているメンバーが4人残り、先にポイントを稼いで、安心して2年生に経験を積ませる作戦で臨んだ。主将の比嘉も「伸び伸びと柔道をさせて経験を積ませることができた」と振り返る。
 そのような成長への期待を受ける注目株は、柔道歴1年程度ながら185センチ115キロの巨漢、2年の中村ジェームス翔。中村にとって初戦の豊見城南副将戦では、いきなり相手の指が目に入るアクシデントがあり、有効を奪われて不利な展開だったが得意の大外刈りで勝利した。2戦目の宮古戦では開始早々の返し技で敗れ、柔道で初めての敗戦を味わった。ぼうぜんとなった中村はしゃがみ込んで大粒の涙を流した。
 新垣琢也監督は「負けて良かった。これで強くなれる」と語る。九州、全国を見据える沖尚にとって、県総体は経験を積み、進化するための場でもある。大将を務めた2年の那根将貴は「九州制覇と全国3位以内を目指す」と力強く語った。(関戸塩)

◆オール一本 秒殺でV9/女子沖尚、全国へ自信
 5秒、9秒、5秒。沖縄尚学と豊見城南の柔道女子団体決勝は、いずれも秒殺の一本勝ちで沖尚が9連覇を決めた。初戦の準決勝・那覇西戦を含め、オール一本勝ちの圧勝だった。
 決勝では「この試合に合わせてベストコンディションだった」という先鋒の島袋玲海が組むやいなや大外刈りを決める。中堅は1年生ながら社会人も含めた大会で優勝経験のある比嘉杏美乃が「流れの中で決まった」という内股で一本勝ちした。
 同じく1年ながら大将を務める徳田藍李も「足を上げる練習をしてきた」という内股で勝負を決めた。徳田は試合後「きれいに決められなかった」と反省しきり。「技に磨きをかけて九州に臨む」と、向上心が尽きない。真喜志康孝監督は「ことしは全国で上位を狙えるメンバーがそろった」と九州、全国へ自信を見せた。

男子団体決勝リーグ 沖縄尚学―宮古 開始7秒で内股一本を決める沖尚の大将・那根将貴=31日、県立武道館第三錬成道場(花城太撮影)
女子団体で優勝した沖縄尚学