バスケ・小禄(男子)、那覇(女子)が頂点 県高校総体第5日


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女子・那覇―西原 劇的な勝利を収め、チームメートと喜ぶ那覇の中山美裕(左端)=3日、県総合運動公園体育館(金良孝矢撮影)

 2014年度県高校総合体育大会第5日は3日、県内各地で9競技が行われ、バスケットボール男子は小禄が2年ぶり3度目、女子は那覇が2年連続3度目の優勝を果たした。

バレーボール西原の男子が5連覇、女子が6連覇を飾った。ハンドボールは女子の浦添が24―19で那覇西に勝利し、10年ぶり8度目の栄冠を手にした。男子の興南はコザを35―27で破り、10連覇を達成した。陸上競技の走り高跳びでは徳本鈴奈(那覇西)が1メートル72の大会新記録を樹立した。ゴルフ男子は玉城元気(宜野座)、女子は伊敷樹里亜(糸満)が頂点に立った。

◆那覇/残り4秒、中山殊勲
 残り4秒、59対59の同点。那覇主将・中山美裕の放ったレイアップシュートがリングに吸い込まれた。勝った方が優勝という大一番・女子の那覇―小禄は劇的な幕切れを迎えた。殊勲のシュートを決めた中山は「レイアップは苦手で練習じゃ全然入らなかったのに。大事な場面で決まって良かった」と照れたように笑った。
 試合は序盤から西原が激しいプレスでペースを握る。自由を奪われた那覇は外からのシュートが入らない。徐々に離され、8点差をつけられて第2クオーター(Q)を終える。
 第3Qに入ると、那覇はインサイドワークで徐々にリズムをつかんでいく。渡久地結香のフックシュートで同点に追い付くと、中山がゴール下から決めて逆転に成功した。西原も追いすがり、スコアは一進一退のまま最終盤を迎えた。優勝の行方を決める最後のボールは、攻守に奮闘した中山の手元に引き寄せられる。「絶対にリングまで持っていく」。強い気持ちでゴールに切り込み、シュートを決めた。
 中山は「苦しい場面もあったが、チームメートが『大丈夫』『いける』と声を掛けてくれたので勝利につながった」と仲間に感謝する。どこからでも点が取れる「全員バスケ」を掲げる那覇。屋嘉謙呉コーチが「ミスも多いが、それを取り返せる。最後には頼りになる存在」と評する中山を中心に、全員バスケで全国でも旋風を巻き起こす。(荒井良平)