目指せ プロGTレーサー 平良君、今年既に2戦優勝


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カートレース世界大会出場も視野に入れる平良響君=読谷村高志保

 【沖縄】県内モータースポーツ界に登場した新星が期待を集めている。安慶田中学校2年生の平良響君(13)=沖縄市住吉=は、5回の競技で覇者を決める今年の国内カートレースに出場。3戦目までで優勝、3位、優勝と好成績を収め、世界大会出場も視野に入れる。将来は「プロのGTレーサーが夢」と話し、県内に新風を吹かせる。

 カートレースを始めたのは6歳のころ。父と2人乗りのカートに乗り「そのスピード感に魅了された」という。その後は読谷村内にあるレーシングスクールに通い始め、めきめき頭角を現した。
 小学校3年生のころに初出場した国内レースでは、県内とは違い、コースの規模の大きさに圧倒されて「散々な成績に終わった」という。しかし、めげずに参戦していくうちに、持ち前の才能とともに実力も備わり、カート経験8年にして国内優勝という快挙を成し遂げた。
 ことしの国内戦「ロータックス マックス チャレンジシリーズ」3戦目では、最終コーナーで巧みな技を駆使して2台抜きという“神業”も披露し「スタンディングオーベーション並みの喝采もあった」という。
 「沖縄からせっかく行っているので、無心の境地でひたすら負けまいと走った。体が勝手に動いた」そうだ。10月までの残り3戦を、このままの高順位で維持すれば、11月にスペインで開催される世界大会への出場切符を手中にできる。
 レーシングスクールなどを営み、平良君をサポートするスクーデリアオキナワ(本社・読谷村)の翁長達也さんは「県内から初のプロレーサーが出ることを狙っている」と話す。今月20日に4戦を控え、平良君は準備に余念がない。