北中城老人会、村へ恩返し 中央公民館、30年間清掃


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 【北中城】毎月第2金曜日、北中城村中央公民館周辺では村内の老人が清掃活動を実施している。活動は地域の老人クラブ単位の持ち回りで、1985年に始まって以来、途絶えることなく、ことし30年目を迎えた。

30年で世代が変わっても「わったー公民館」という地域への愛情が受け継がれている。
 中央公民館には村教育委員会などが入居するほか、講演会に使えるホールや研修室などを備えている。村老人クラブ連合会もサークル活動などで日常的に公民館を活用しており、会の比屋根邦忠会長(82)は「介護予防活動を通し健康を維持することで村に恩返しができる。仲間と集まってわいわいやるのも清掃活動の楽しみ」と語る。
 清掃終了後には公民館内で天ぷらが振る舞われ、その時間帯を使い村職員が村史発行のための聞き取りも行っている。森田孟則教育長は「公民館自体が村民の愛情をいっぱいに受けている」と活動に感謝する。
 近隣の村総合社会福祉センターでも、93年から毎月第4金曜日に各老人クラブが清掃している。

30年清掃活動を続けている老人クラブのメンバー。写真は村安谷屋の若松会=10日午前、北中城村中央公民館
清掃後には村職員が村史発行に向けた聞き取りを行う