掘削調査のアンカー、サンゴ礁削る 名護市辺野古


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台風でサンゴ礁上に放置されたフロートのアンカー=17日、名護市大浦湾沖

 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴い、新基地建設の準備が進む名護市辺野古沖で、海底ボーリング調査のため設置した浮具(フロート)のアンカー(いかり)が台風で切り離され、サンゴ礁に傷を付けていたことが21日までに分かった。ヘリ基地反対協議会のダイビングチームが15、17の両日に実施した潜水調査で確認し、21日に発表した。

 同会が調査したのは辺野古崎から大浦湾側に約300メートル離れた海域で50メートル四方の範囲。同会によると、その範囲内だけでも50センチ四方の鉄板16枚重なった約160キロのアンカー3つと、スコップ状のアンカー1つがサンゴ礁の上や間に放置されていた。つながっていたロープやワイヤが途中で切れていた。潮やアンカーに引きずられたワイヤがサンゴを削っている様子も確認された。
 安次富浩共同代表は「ずさんな管理体制でサンゴが破壊された兆候がある。今回調査した範囲以外にも広がっている可能性がある」と憤りを示した。
【琉球新報電子版】