台風19号一過の13日、那覇市古島一帯を清掃する若者たちの姿があった。国道330号真嘉比交差点から那覇市立病院、環状2号線を回る長い街路に落ちた落ち葉などのごみを掃除していたのは、松島青年会の25人だ。
3連休最終日となった同日は、参加のほとんどが高校生で、街の人からは「ありがとう」と声が掛かった。この日はごみ袋50個以上を拾い集めた。
代表を務める高吉良輔さん(29)によると、台風の後はいつも掃除しており、毎月1回のボランティア清掃も欠かさない。那覇市内でエイサーをしている松島青年会は、いつも住宅地での練習に気を使うという。「大きな音を出すので苦情を受けたこともあるが、最近は理解をいただいている。地域に支えられている恩返しの意味を込めている」と話す。
地域一帯には高齢世帯も多く、困難な街路の清掃を少しでも手助けしたいとの思いもある。高吉さんは「こういうことを一つずつやっていけば、自分もごみを捨てなくなる」と高校生たちを見守る。
地元松島中出身で、今は別々の学校に通う高校生たちは黙々とごみを拾い集めた。どことなく楽しそうな顔もしている。那覇工業高校1年の伊波武仁さん(16)は「地元をきれいにできるのは楽しい」と話した。