辺野古の海 保全要求 ラムサール事務局、環境省に文書提出


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 ラムサール条約事務局が31日までに、米軍普天間飛行場の移設計画が進む名護市辺野古沖と大浦湾について、環境影響評価に基づく保全措置を取るよう求める文書を環境省に提出した。識者によると、辺野古沖について同事務局が保全措置を求めたのは初めて。

 辺野古沖はラムサール条約の指定候補であり、国内の重要湿地に指定されている。同事務局は同条約の登録地以外でも国内の重要湿地について保全状況を確認しており、今回の文書もその一環と見られる。
 29日に提出された文書では、辺野古沖が希少なジュゴンの餌である海草や新種の生物が発見される重要湿地であると指摘した上で(1)辺野古地域で環境影響評価を行ったか(2)環境影響を低減するための措置を講じる予定があるか(3)建設工事や基地の運用でダメージを受けるであろう陸地や沿岸域の生態系を復元する作業を行う予定があるのか―の主な3点について確認を求めている。
英文へ→Ramsar secretariat demands environment ministry preserve sea of Henoko