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【読谷】読谷村立美術館で「比嘉武史絵画展」が開かれている。37年ぶりとなる比嘉氏の個展で、1960年代の初期からことし完成の大型新作まで45点を展示している。30日まで(月曜休館)。
10月25日に開かれた比嘉氏本人による作品解説会では、「有機的なフォームを描くため、見た人の多くは『内臓みたい』と言う。さまざまな物の気配や人間の記憶を断片化している」と語った。
比嘉氏は東洋大学工学部卒。会社員として働く傍ら油絵に没頭。抽象的で緻密、繊細な筆致の作品を生み出し、69年の沖展で初入選した。初期の作品は水平方向の視点で描かれるが、70年代に入ると視点が変わり、対象を見下ろしたような視点の作品が増える。
96年作「はざま」には母の死を目の当たりにした時に感じた「生と死のはざま」をキャンバスに描いた。最近ではスケッチをパソコン上で複雑に組み合わせながら構想を練ることが多いという。
開催時間は午前9時~午後4時半。入場料は一般200円、中高校生50円。問い合わせは読谷村立美術館(電話)098(958)2254。