仮設桟橋100~300メートル 辺野古


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設作業に伴い、沖縄防衛局が辺野古崎付近に整備を予定している仮設桟橋の長さが100~300メートルになることが分かった。既に伐採など陸地部分の整地作業に着手している。

準備が整い次第、早ければ25日にも事実上の埋め立て工事となる砕石の設置作業に着手する方向で調整している。また海底ボーリング調査再開に向け、22日にもフロートなどの資材を搬入し、海上の施工区域を明示するための設置作業を再開する。大型スパット台船による海底調査に備え、大型ブイを設置するための作業も12月上旬に開始する方針。12月中旬以降に海底調査を始める見通しだ。
 防衛局は21日、海底ボーリング調査の期間を来年3月31日まで延長すると発表した。当初は11月30日までとしていたが台風などで作業が遅れたとしている。調査に基づく工事設計の履行期限も今月30日から来年3月末までに延期する。
 海底調査は8月に開始し、予定16カ所のうち7カ所を終えたが、防衛局によると、残り9カ所は台風で作業が遅れた。再開前に調査区域を示すブイを再設置する方針だが、海上作業は中断している。
 一方、防衛局は、県が8月に許可した岩礁破砕申請では同じ場所への「仮設岸壁」の整備計画を記載しているが、防衛局幹部は「海底調査などに使用する仮設桟橋のことだ」としている。
 計画上の長さは298メートルだが、辺野古崎付近の海域は水深が比較的深いことから、調査船の係留に対応できる100メートル超程度の長さで調整するとみられる。辺野古崎に整備する予定の仮設桟橋は砕石を投入し、網に入れた石の塊を海上に積み上げる工法で整備する。
 防衛局は岩礁破砕申請書で、大浦湾側にも長さ65メートルの仮設桟橋を設置するとしていたが、海底調査などに使用するための施設は仮設桟橋1本で対応可能だとして、大浦湾側の仮設桟橋の整備は見送る方針。