勝連城跡 新たな石畳道と「西原御門」跡が見つかる


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勝連城跡で見つかった石畳道(うるま市教育委員会提供)

 【うるま】うるま市教育委員会が行っている勝連城跡の発掘調査で、城跡へ上る石畳道と内陸側から城跡へ入る「西原御門(にしはらうじょう)」の跡が22日までに見つかった。勝連城跡はユネスコの世界遺産にも登録されているが、歴史資料がほとんど残っていない。

市は昨年、勝連城跡周辺文化観光拠点整備基本計画を策定しており、教育委員会は聞き取り調査結果などと照合しながら、門などの復元につなげていく計画だ。
 石畳道は、城の丘陵に沿って巡らされており、現在の県道10号から城跡に上る直線的な道とは違って湾曲して敷かれている。グスク時代に人々が農耕が行われていた南風原集落側から城へ上がる際に通った道とみられる。
 「西原御門」は約3メートルの幅とみられる。城壁の延長線上に位置し、石畳道は門の跡をまたいで延びていた。
 昨年度まで2年間の調査では「四の曲輪(くるわ)」で、建物の基礎となる礎石が複数見つかった。調査に当たった横尾昌樹さんによると「二の曲輪の正殿と同規模の大きな建物があった可能性もある」と話している。
 市教育委員会と市は、12月4日にシンポジウム「勝連城跡の持続可能な活用と保存を考える~発掘調査成果と未来への展望~」を行う。(東江亜季子)