仲井真知事、きょうにも変更申請承認


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 仲井真弘多知事は、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に向けて沖縄防衛局が提出した埋め立てに関する工法変更申請3件について、(1)中仕切り護岸の追加(2)仮設道路の新設―の2件を5日にも承認する。ただ、埋め立て本体工事に直結する土砂運搬方法の変更申請の残り1件について、県は5日に5次質問を出す見通し。

防衛局の回答を待ち、週明けに仲井真知事が一括承認する案も検討している。
 防衛局は4日、県の4次質問に回答し、移設先に流れる美謝川の切り替え水路の変更申請を11月27日に取り下げた件について「あらためて水路変更を申請する」と説明した。移設に反対する名護市の同意が必要となる当初計画には戻さず、市の管理地区を通らない新たな切り替え水路を検討していることを明らかにした。
 一方、県土建部は4日、護岸と仮設道路の2件の審査を終えた。5日に仲井真知事に「申請は基準に適合している」との審査結果を報告する。知事はこれまでも随時審査状況の報告を受けており、速やかに承認するとみられる。
 防衛局は当初、国道329号の内陸側の丘陵地にある辺野古ダムの周辺から採取する埋め立て用土砂をベルトコンベヤーで運搬するとしていたが、ダムの管理権を持つ名護市の同意を得られる見通しが立たず、一部をダンプカーで運搬する方法に変更。だがダンプカー運搬に関し、申請を取り消した美謝川の水路変更を前提として県の質問に回答したことから、県が整合性を指摘していた。
 防衛局は4次質問に対し「有識者からの助言を受けつつ美謝川下流域を残すことを前提に変更申請を行う」と回答したが、有識者組織や申請時期は明らかにしていない。