【久米島】アニメ映画の監督として世界的に有名な宮崎駿さんがこのほど、東京電力福島第1原発事故で被災した児童らの保養施設「沖縄・球美の里」がある久米島町(大田治雄町長)に直筆の絵を贈った。
「町民へ~絵のメッセージ」と題した絵には「被災地の子どもたちが豊かな自然の中で充実した保養が続けられるように」との願いが込められている。
「沖縄・球美の里」はチェルノブイリ原発事故の被災者支援を続けるフォトジャーナリストの広河隆一さんが2012年に同町山城に設立した保養施設で福島の児童らの受け入れを続けている。宮崎さんはプロジェクトの賛同人に名を連ね、施設のシンボルマークを手掛けるなど支援を続けてきた。今回、宮崎さんは施設の「未来図」をテーマに大自然の中で伸び伸びと遊ぶ子どもや池の周りを飛ぶトンボ、風に揺れる木々などを柔らかな色彩で描いた。
沖縄・球美の里の理事長を務める広河さんは「絵のように、子どもたちが生き生きと過ごせる施設にしたい」と思いを語った。絵は久米島博物館で25日から始まる「沖縄・球美の里 2年の歩み展」で一般公開する。