辺野古新基地 5日にも浮桟橋設置 防衛局が作業加速へ


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 沖縄防衛局は、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に伴う新基地建設計画で、知事選や衆院選への影響を避けるため中断していた海底ボーリング調査に向けた作業を正月明けの来年1月5日にも再開する方針を固めた。

翁長雄志知事は近く上京して関係閣僚らに新基地建設に反対する考えを直接訴える考えだが、安倍政権は「辺野古が唯一の解決策だ」(安倍晋三首相)として、海上作業を年明けから加速させる構えだ。
 防衛局は県外で調査に必要な大型スパット台船を調達し、辺野古沖までえい航する計画。海底調査に先立ち、5日にも調査海域を示すブイの設置に向けた浮桟橋を再び設ける作業を開始する。1月中旬ごろに大型台船による海底調査に着手し、調査期限である3月末までに終えたい考え。
 埋め立て予定地の辺野古崎付近に設置する仮設桟橋の設置作業は、1月中旬ごろから開始するとみられる。
 防衛局は8月18日に海底ボーリング調査を開始した。調査を予定していた16カ所のうち、9月16日までに水深の浅い7カ所で調査を終えた。当初は10月中には水深の深い残る9カ所の調査を終える予定だったが、台風接近などで作業の見直しを余儀なくされ、さらに知事選などへの影響を避けるとして延期されていた。
 海底調査は水深の深い9カ所と、新たに追加した3カ所の計12カ所が残っており、大型台船数隻で複数箇所を同時に調査する方針。