辺野古埋め立て承認、検証班は桜井氏ら5人 年明け初会合


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 翁長雄志知事は、米軍普天間飛行場の辺野古移設に向けた前知事の埋め立て承認の経緯を検証する専門家チームについて、桜井国俊沖縄大名誉教授ら5人の専門家で構成する方針を24日までに固めた。3人は環境分野から、2人は弁護士など法律専門家を充てる。年内にも内定する。翁長知事は検証チームの議論を踏まえ、承認の取り消しや撤回を視野に入れ、判断する。

 県は桜井氏以外にも委員就任を打診しており、年明けに初会合を開く。チームは仲井真弘多前知事の昨年末の埋め立て承認までの経緯に瑕疵(かし)がないかなど手続きの検証や、県が承認時に留意事項として設置を求めた環境監視等委員会の意義などについて検証するとみられる。
 検証に当たり、承認前に当時の環境生活部が「懸念が払拭(ふっしょく)できない」とした環境保全措置の妥当性や、知事判断の政治性なども検証する見通し。環境監視委の実効性も議論する。翁長知事は発足時期について「人選を急いでおり、遅くとも1月中旬ぐらい」と述べている。ただ県庁内には「人だけ先に決まっても挫折する」として検証内容を検討すべきとの意見もある。