玉寄さん、地域へ恩返し うるまの小中28校に200冊


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うるま市内の小中学校に書籍を贈り、児童生徒から感想文が相次いでいることを紹介する玉寄将さん=12月24日、琉球新報中部支社

 【うるま】環境衛生業務を行う開邦工業(うるま市)の退職を機に、創業者の玉寄英一さん(69)=南城市=が書籍「心に響く小さな5つの物語」(致知出版)をうるま市内の小中学校28校へ200冊贈り、児童生徒から感謝の作文が多数寄せられている。

 もとは社員教育の一環で使用していた書籍だが、「地域の人にお世話になり、恩返しが何かしたい」との気持ちが募り、贈呈になったという。
 5編の作品には、大リーガーのイチロー選手や作家・西村滋さんが登場する。それぞれの信念の強さや、逆境にさいなまれながらも立ち向かう姿を伝える。
 児童生徒からは「自分のやるべきことが明確になった」「夢を実現する少年に感心した」など読後の感想が寄せられている。
 玉寄さんの長男で同社の社長、玉寄将さんは「父は青少年の育成に関心があって、この先は子どもたちのために何か役に立つことをしたいと考えていた。出身地の南城市にも贈呈しており、子どもたちの気持ちに何か届いたのであれば良かった」と多くの児童からの感想文を前に話した。