辺野古阻止へ「行動を」 海外識者15人が知事に手紙


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
(左から)ガバン・マコーマック氏 ピーター・カズニック氏 キャサリン・ミュージック氏

 【ワシントン=島袋良太本紙特派員】米軍普天間飛行場の辺野古移設に反対し、即時無条件返還を求める声明を昨年1月に発表した海外の識者や文化人のうち15人が23日、翁長雄志知事に手紙を送り、辺野古の新基地建設に向けた日本政府の作業を止めさせるため積極的な行動を取ることを求めた。

 手紙を送ったのはオーストラリア国立大のガバン・マコーマック名誉教授、米アメリカン大のピーター・カズニック教授、海洋生物学者のキャサリン・ミュージック氏ら15人。
 過去に沖縄を訪問したり、辺野古を視察したりした識者らの多くが名を連ねた。
 手紙では辺野古での作業に関して「市民と機動隊が衝突し、毎日のようにけが人が出ているのは見るに堪えない」と憂慮し、翁長知事が県警や海上保安庁に対し、暴力的な警備をやめるよう申し入れることを求めた。
 また「埋め立て作業を止める権限を持つのは日米両政府と、埋め立て承認の取り消しか撤回ができる県知事だけだ」と指摘し、4月以降に計画される翁長知事の訪米前に「承認の取り消しか撤回の意思表示」をするよう提言している。
 翁長知事の就任に関しては「県民は、沖縄をこれ以上差別させず自然環境を破壊する基地は造らせないという価値観の下に、知事を選んだ」と指摘し、「政治的決断力」で移設阻止に向けて強く行動するよう翁長知事に求めた。