辺野古に大型ブイ設置 防衛局、仮桟橋設置へ準備加速


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作業員によって海に投下される大型の浮標灯(ブイ)=28日午後1時34分、名護市の大浦湾(金良孝矢撮影)

 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設作業で28日、沖縄防衛局は大型作業船などで臨時制限区域沿いにコンクリートブロックを投下した後、海面から高さ約3メートルの大型の浮標灯(ブイ)2基を設置した。

水深の深い12カ所のボーリング調査や事実上の埋め立て工事となる仮設桟橋設置工事に向け、立ち入り制限区域を明示する作業の一環。28日は翁長雄志知事が設置した埋め立て承認の取り消しや撤回を検討する検証委員会の準備会合が開かれたが、国側は移設作業を加速化させている。
 28日の作業は午前9時半から始まり、午前10時半と午後1時半ごろ、大型クレーン船に並べられていた大型ブイが中型の作業船に移され、瀬嵩区側の制限区域沿いに設置された。関係者によると、同様の大型ブイは大浦湾側だけでも制限区域に沿って23基設置されるという。
 米軍キャンプ・シュワブ沿岸の浮桟橋付近では、浮きが付いた足場のような四角い枠を準備する作業も確認された。
 移設に反対する市民らはカヌー16艇と抗議船で油防止膜(オイルフェンス)にしがみつき、大型ブイを設置する作業船や抗議行動を阻む海上保安庁に「作業をやめて」と繰り返し訴えた。午前10時5分ごろには、臨時制限区域外を航行する抗議船が、海上保安庁によって約30分間にわたり、拘束される場面もあった。