認知症に寄り添う 美里高生が祖母の介助実践語る


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認知症介護で講演した美里高校3年の新里弥生さん(右)と名城ゆいさん=1月27日、沖縄市役所

【沖縄】脳の病気が原因の認知症を社会全体で支えようと、サポーター養成講座(沖縄市主催)が1月27日、沖縄市役所で開かれた。講師は美里高校3年の新里弥生さんと名城ゆいさんらが務めた。「大好きなてるばあちゃんへ~家族で認知症介護を考える」をテーマに実践報告した新里さんらは、祖母とさまざまな取り組みをしてきた体験を踏まえ「結果を求めず寄り添い、1人で悩まず、諦めないことが大切」と呼び掛けた。

 認知症キャラバン・メイトの佐久川伊弘さんと連携した初の取り組みで、全国高校家庭クラブ研究発表会で3位の新里さんらの介護実践を通して、市役所職員が対応の在り方などを学んだ。
 新里さんは、認知症を患う祖母の生活の様子を説明した上で、生活改善作戦に乗り出した課程を説明した。「ご飯と薬の時間だよ大作戦」と銘打ち、配膳しやすいオリジナルのプレートを作ったり、日めくりカレンダーに朝と晩の薬を貼り定時服用できるようにしたりと、失敗もしながら、工夫した事例を挙げた。
 また鉢植えのホウレンソウ栽培や、編み物の好きな祖母にショールを作ってもらう「おねだり作戦」で指先の機能訓練と脳への刺激を考えた事例も説明した。