辺野古新基地 海保の過剰警備、市民が監視


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カヌー隊の市民を海から引き上げる海上保安官=4日午前11時7分、名護市の大浦湾

 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で4日、沖縄防衛局は前日に続き大型クレーン船などで、大型のコンクリートブロックを少なくとも6カ所、大型浮標灯(ブイ)2基を大浦湾内に新たに投入した。

海では反対する市民がカヌー15艇、船4隻で抗議し、延べ15人が海上保安官に一時拘束される中、作業は着々と進んだ。
 キャンプ・シュワブゲート前には一時60人が結集。市民は死んだふりをして地面に横たわる「ダイイン」などを行い抗議の意思を示した。県警がゲート前に座り込む市民らを排除しようとして、一時もみ合いになり現場が騒然とした。
 沖縄防衛局は安部沖の油防止膜(オイルフェンス)沿いに大型クレーン船2隻を並べて配置した。大型ブイを2基設置し、コンクリートブロックを少なくとも6カ所で海に投下した。
 海上では反対する市民がカヌーに乗り抗議行動を展開した。沖合の作業船近くやシュワブ沿岸部でオイルフェンスに張り付いて作業中止を求めた。午後にはゲート前から市瀬嵩の浜に駆け付けた市民約70人が「カヌー隊頑張れ」「海保は暴力やめろ」と海上の市民にエールを送った。
 声援に合わせるようにカヌーがオイルフェンスを乗り越えると海保が拘束を開始。前日までの暴力的な排除は鳴りを潜めた。カヌーの市民らは「大勢が見ていたら海保は何もできない」と浜に駆け付けた市民に感謝した。