抗議船、海保官乗り込み転覆寸前 辺野古


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海上保安官が船に乗り込んだ際に大きく右舷が傾いた市民船=10日午後3時7分、名護市安部沖

 【辺野古問題取材】米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古への新基地建設で10日、海上作業の中止を求め抗議する市民船を海上保安官がゴムボートで確保する際、市民船の右舷が大きく傾き、転覆寸前となった。

午後3時すぎ、安部沖の油防止膜(オイルフェンス)上で保安官が乗り込んだ瞬間に船が大きく傾き、船内にいた6人のうち4人が海に投げ出された。危険な状態に気付いた別の市民船4隻が集結し「命を奪うのか」と激しく訴え、現場海域は一時、大混乱となった。
 市民船は当時、定員の6人が乗船しており、海保が近づいた際にも「定員いっぱいだ」と市民らが注意したが、保安官3人が一気に乗り込んだため、大きく傾いた。
 この市民船を含め、海保の危険な確保と作業中止を求め抗議した市民船も午後4時すぎ、オイルフェンス内外でほぼ全て拘束された。同5時には全船が解放された。