「アンカー中止を」 市民有志、知事宛てに2662人署名


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要請後に記者会見を開く宮城康博さん(右から2人目)、佐藤学沖国大教授(右端)、北上田毅さん(右から3人目)、横山知枝さん(左端)=10日、県庁

 米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設をめぐり10日、市民ら2662人が連名で翁長雄志県知事宛ての緊急要請書を提出した。市民らは大浦湾で防衛局が進めているアンカー設置作業を中止させ、防衛局に新たな岩礁破砕許可申請を求める勧告を出すよう要求した。

元名護市議の宮城康博さん(55)がインターネットなどで呼び掛けた。
 宮城さんが7日に署名を呼び掛けると次々と広まり、2日間で署名は2千人を超えた。短期間に多くの署名が集まったのは辺野古埋め立て承認に関する有識者委員会の検証中も、基地建設作業が強行されることへの焦燥感が表れている。
 「県民とすべての憂慮する市民有志」の要請文は、アンカー設置作業がサンゴや岩礁を破壊していることを指摘し、県が一刻も早く防衛局に勧告することを求めた。さらに防衛局が県の勧告に従わないのであれば、本工事の岩礁破砕許可自体を取り消すことを提案した。
 同日午後、宮城さんと沖縄国際大学の佐藤学教授らが県海岸防災課を訪れ、赤崎勉課長に要請書と署名を手渡した。宮城さんは「県が検証する間にも工事が進む。危機感を持っている」と訴えた。赤崎課長は、仮設桟橋に関する再質問を検討していることを話した上で「知事と両副知事に伝える」と答えた。
 記者会見を開いた佐藤教授は「委員会の検証結果が出る時に本工事が始まっていたら意味がない。県知事は今こそあらゆる権限を使って止めなければならない」と強調した。
英文へ→Stop the installation of anchors at Oura Bay: 2,662 citizens sign petition to governor