辺野古、未明に資材搬入 知事の作業停止指示直後


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 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古への新基地建設に向けた海上作業で17日未明、海底ボーリング調査や仮設桟橋設置などに使うとみられる資材やクレーンを積んだ大型車両が少なくとも3台、米軍キャンプ・シュワブ内に入った。ゲート入り口付近の車道を県警が一時封鎖し搬入を促した。

 翁長雄志知事がコンクリート製の「トンブロック」設置の停止指示を出した翌日の未明搬入に、ゲート前で座り込む市民らは一斉に反発。搬入後には県警機動隊と激しくもみ合い、市民が一時拘束される場面もあった。
 沖縄防衛局は18日にも海底ボーリング調査を再開させる方向で調整していたが、鹿児島沖からの大型スパット台船の辺野古沖へのえい航が天候の影響などで遅れが生じており、今週末に調査を再開する方向で準備を進めている。
 仮設桟橋の設置工事に向けては土台となる石材を網に入れてシュワブ内に仮置きしており、近く陸上部分の基礎固めの作業に着手する。市民らはこれ以上の搬入を阻止しようと、この日からゲート前を含む複数箇所で24時間態勢での警戒に当たっている。
 一方、17日の海上作業は午前8時半ごろから始まった。臨時制限区域を示すように設置されている浮具(フロート)全域に、作業船6隻ほどで一定間隔に俵状の浮きをくくり付けた。浮きはおよそ50カ所に設けられ「米国海兵隊施設・区域」「許可なく立ち入ることは禁止されており、日本国の法令による処罰の対象となりうる」などと記されている。