辺野古のテント撤去要求 防衛局と総合事務局が通知文書


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県警機動隊が制止する中、沖縄防衛局のテント撤去を求める文書に反発し、同局の職員(後方)に詰め寄ろうとする市民ら(手前)=19日午後4時34分ごろ、名護市辺野古

 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古への新基地建設に抗議し、米軍キャンプ・シュワブ新ゲート前で座り込む市民らが歩道に設置しているテントなどについて、沖縄防衛局と沖縄総合事務局北部国道事務所は19日、撤去を求める文書を現地に持参し、市民らに伝えた。

撤去期限は26日としている。沖縄平和運動センターの山城博治議長は「これまで非暴力で抗議行動を展開してきた。このような乱暴な手続きを許すわけにはいかない。これからもテントを守っていく」と怒りの声を上げた。
 19日午後0時30分ごろ、北部国道事務所の大城純一副所長らがゲート前を訪れ、26日までにテントや看板を撤去するよう文書で求めた。報道陣の取材に対し、撤去を求めた理由として、座り込みをしている場所が国道の区域内で同事務所の許可が必要なことを挙げた。また昨年8月ごろから辺野古区の住民から「歩道を占拠している」などの苦情があったことを説明した。強制撤去の可能性については「コメントを控える」と言及を避けた。
 山城議長は「座り込みは一人一人が自発的に集まったものだ。私が代表して受け取る立場にない」とし、文書を受け取らなかった。
 また午後4時半すぎ、沖縄防衛局の職員が「施設・区域における安全を阻害しており、米海兵隊太平洋基地から撤去の要請があった」として、26日までの撤去を求める文書を手渡そうとした。市民らは強く反発し、現場は一時騒然となった。
 文書を受け取らなかったことから、同局の職員はシュワブ内からフェンスに、ひもなどを使用して文書を約10枚掲示した。
 ゲート前での座り込みは昨年7月7日から始まり、19日で228日目。