【辺野古問題取材班】名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブのゲート前で新基地建設計画に抗議中だった沖縄平和運動センターの山城博治議長ら男性2人が米軍に拘束され、刑事特別法違反容疑で逮捕された問題で、2人が留置されている名護署前では23日午前、即時釈放を求める市民ら約80人が集まって抗議集会を開いた。
参加者は「仲間を返せ」「直ちに釈放せよ」「県警による弾圧を許さない」と抗議の声を上げた。
同日朝、シュワブゲート前で抗議行動をしていた市民らが午前9時ごろまでに名護署の前に移動した。
ヘリ基地反対協議会の安次富浩共同代表は「権力による不当な弾圧に屈しはしない。われわれは18年間闘ってきた。こんな脅しで負けるようなウチナーンチュじゃない」と怒りの声をぶつけた。市民らは腕を組みながら「沖縄を返せ」を合唱した。
名護署は入り口に柵を置き、署員らが立ちはだかり「一般の方の迷惑になっています。大きな音を出さないでください」との呼び掛けを繰り返している。
辺野古のゲート前でも残った市民ら16人が新基地建設だけでなく米軍の沖縄駐留に抗議の声を上げた。
一方、沖縄防衛局が進める海上作業は午前10時半現在、目立った作業は確認されていない。臨時制限区域を示すように設置されている大型浮具(フロート)沿いでは「潜水作業中」ののぼりを立てた作業船が複数あり、潜水士が海中に潜っていた。
基地建設に反対する市民らは抗議船3隻を出して作業中止を求める抗議行動を展開している。
【琉球新報電子版】