米国防総省、市民拘束「地元が判断」 テントは高官が要求


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 【ワシントン=島袋良太本紙特派員】名護市の米軍キャンプ・シュワブを今月上旬に視察した米国防総省高官が、普天間飛行場の移設計画に抗議する市民らがゲート前に設置したテントの撤去や、基地内への立ち入り防止について在沖米軍幹部に指示していたことが25日分かった。一方、米国防総省当局者は24日、本紙の取材に対し、シュワブ前での反対運動の最中に山城博治沖縄平和運動センター議長らを米軍が拘束したことは「地元のレベルで判断されたもの」と説明した。

 日米関係筋によると、エステベス米国防副次官らが6日にシュワブを視察した際、市民が設置したテントの一部が基地のフェンスを覆い視界を遮っているとして問題視。またテント内での火の使用は「保安上の問題」があるとして、対応を促した。これを受け在日米軍が日本政府に対応を要求したという。日本側は19日に市民にテント撤去を求めている。
 一方、山城議長らの拘束について在沖米海兵隊幹部が24日、「上からの指示で行われた」と説明したことに関し、国防総省当局者は「地元で判断されたもので、本省は何も決断していない」と述べた。