「一方的ではない」 知事、菅氏に反論 サンゴ調査


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 翁長雄志知事は26日、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設計画をめぐる県のサンゴ損傷調査に対し、菅義偉官房長官が「一方的で極めて遺憾」と述べたことについて「一方的ではない。(調査は)当然のことだ」と反論した。記者団の質問に答えた。

 菅氏は会見で、沖縄防衛局が県の現況調査の目的や方法などを確認するため23日に文書を送付したと説明し、県の調査は「一方的」と批判した。だがそもそも政府は、辺野古埋め立て承認の検証結果が出るまで海上作業の中断を求めた翁長知事の要望を無視する形で、一方的に作業を進めている経緯がある。
 翁長知事は菅氏の発言について「(沖縄防衛局に25日に)『あした(調査に)行く』と伝え、理解してもらった」と疑問視した上で、「岩礁破砕の蓋然性(がいぜんせい)が高いということで調査を始めた」と述べ、県が破砕を許可した区域の外で防衛局が投入した大型ブロックによるサンゴ損傷に関する調査の妥当性を強調した。
 県幹部は調査について「撮影した写真を整理し、(岩礁破砕の)材料をそろえるだけだ」と淡々と話した。