掘削きょうにも スパット台船調査地点へ 辺野古


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大浦湾内の調査地点に移動され、浮具で囲われる大型スパット台船=11日午後4時3分、名護市の同湾

 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で沖縄防衛局は11日、海底ボーリング調査に向けて大型スパット台船1基を大浦湾内の調査地点に移動させた。

移動後は台船の周囲を浮具(フロート)や油防止膜(オイルフェンス)で囲むなど、掘削作業に向けた準備を整えており、12日にも掘削を再開するとみられる。ボーリング調査は深い地点の12カ所を予定している。
 海上では、新基地建設に反対する市民らがカヌーや船で臨時制限区域を示すフロートを越えて抗議活動を展開した。そのうち、カヌーに乗って抗議していた女性1人が海上保安官に拘束されてゴムボートで移動する間に体調を崩し、救急車で運ばれた。回復に向かっており、命に別条はない。
 女性と共にカヌーで抗議行動をする佐々木弘文さん(39)は「本来は海保が救急車を呼ぶべきだ」と批判した。
 米軍キャンプ・シュワブゲート前では最多で約100人の市民が集まり、抗議の声を上げた。東日本大震災発生からちょうど4年になる午後2時46分に、犠牲者への追悼の意を込めて黙とうをささげた。