辺野古 油防止膜を新設 海保、抗議船の接近阻止


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 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場返還に伴う名護市辺野古の新基地建設計画で21日、沖縄防衛局の作業船などが大浦湾を出入りする航路に新たに油防止膜(オイルフェンス)が設置されているのが確認された。国会議員や県議を乗せた抗議船7隻とカヌー17艇が現場海域周辺で抗議した。海上保安庁はカヌーを一時拘束したり、県議団が乗る抗議船に乗り込んで市民を押さえ付けたりして接近を阻止した。

 作業海域が見渡せる同市瀬嵩の浜では約3900人(主催者発表)の県民が参加し県民集会が開かれる中、ボーリング調査の作業は着々と進んだ。
 同日午前10時からは照屋寛徳衆院議員、赤嶺政賢衆院議員、仲里利信衆院議員、糸数慶子参院議員と県議12人が抗議船に乗り込み、作業海域前で抗議した。一部の抗議船とカヌーは作業中止を求めてフロートを越え、海上保安官ともみ合った。議員団は「岩礁破砕の調査に来ている。あなた方の動きは妨害行為だ」などと海上保安官に訴えた。
 海上ではスパット台船2基が掘削棒を下ろし、ボーリング調査を続ける作業員の姿が見られた。クレーン船での作業は確認されなかった。