菅氏「中止理由ない」　防衛相「環境保全は万全」

　【東京】菅義偉官房長官は２３日の記者会見で、翁長雄志知事が米軍普天間飛行場の辺野古移設計画に関する作業の停止を指示したことについて「県の文書を精査する。現時点で作業を中止する理由は認められない」と述べ、県の指示に従わない意向を示した。

　翁長知事が防衛局のブロック投入による辺野古沖のサンゴ損傷に関し、調査のための制限水域内への立ち入りを米軍が認めず、政府側も調整しなかったことについて「県民の理解を得るには不十分」と批判したことに対しては、菅氏は「政府の対応は問題ない」との認識を示した。
　中谷元・防衛相は記者団に対し「環境保全に万全を期し最適の方法で作業を進めている」と強調。「法令に従って適正に進めている。引き続き粛々と進めていきたい」と述べ、県の指示に従わず、工事作業を継続する考えを述べた。
　県が岩礁破砕許可の取り消しに踏み切った場合の対応については「仮定の質問には答えられない」と繰り返した。