市民ら、指示無効決定に抗議 シュワブゲート前 海上作業進む


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 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う新基地建設に反対する市民らは30日、早朝から名護市辺野古のキャンプ・シュワブゲート前で座り込み、移設反対を訴えた。一方、県の作業停止指示を無視する形で海上工事を進める沖縄防衛局に対し「沖縄の民意を無視するな」と抗議の声を上げた。

 移設に向けたボーリング調査が行われている大浦湾のスパット台船には作業員の姿が確認された。海中には掘削棒が下ろされており、昨日同様に海上作業が行われているとみられる。台船の近くには市民の抗議船3隻とカヌー隊13艇が集結し、作業の中止を訴えた。午前10時30分ごろには、抗議船2隻に海上保安官が乗り込み、船を沖合まで連れて行った。
 林芳正農相が30日午前、翁長雄志知事の沖縄防衛局に対する海底作業停止指示について、効力の一時停止を決めたことを受け、ゲート前で抗議行動を続ける沖縄平和運動センターの山城博治議長は報道陣に対して「政府がいかなる詭弁(きべん)を使おうが県民は絶対に屈しない。翁長知事を支え、共に闘う」と語った。
 ゲート前では午前7時30分ごろから約70人の市民らが集まり、集会を開いた。警備を続ける機動隊に「知事を無視して工事を進めるなら、私たちは大結集して座り込むしかない」などと声を上げた。
【琉球新報電子版】

ゲート前に座り込んで海上工事に抗議の意思を示す市民ら=30日午前8時30分ごろ、名護市辺野古のキャンプ・シュワブゲート前
林芳正農相の執行停止決定を受けて抗議の意志を報道陣に伝える沖縄平和運動センターの山城博治議長=30日午前9時ごろ