知事と菅氏会談へ 西普天間式典で4日来県


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 【東京】菅義偉官房長官が4日から1泊の予定で来県し、翁長雄志知事と会談することが決まった。菅氏は普天間飛行場の移設問題について政府の考えを説明する。翁長知事も辺野古移設中止を求める県の立場を菅氏に直接訴える。昨年12月に翁長知事が就任して以降、菅氏との会談は初めて。

 菅氏は1日午後の会見で「普天間の危険性除去について、できれば(翁長知事と)会って意見交換したい」と述べ、会談に意欲を示した。翁長知事は同日夜、記者団に「了解だ。多くの県民の負託を受けた知事として辺野古へ新基地は造らせないという公約の実現に向け、私の考えをしっかりと説明する」と述べ、会談に応じる考えを示した。
 菅氏は4日のキャンプ瑞慶覧西普天間住宅地区の返還式典に出席し、翁長知事と顔を合わせるほか、4日か5日のいずれかで会談を設定する。
 菅氏は1日午前、翁長知事との会談について問われ「予定はない」と答えていた。政府関係者によると、菅氏の式典出席は当初予定されていなかったが、来県して翁長知事と会談する方針が急きょ固まった。
 翁長知事の就任後、閣僚が知事の面談に応じたのは山口俊一沖縄担当相の2回だけで、安倍晋三首相、菅氏、中谷元・防衛相、岸田文雄外相など米軍普天間飛行場の辺野古移設に関わる主要閣僚との会談は実現していなかった。
 翁長知事は1日夜「機会があればいつでも面談したいと言ってきた」と述べ、関係閣僚との面談を求めてきたことを強調した。
 西普天間住宅地区の返還式典に関連し、菅氏は「昨年4月に作成された返還計画(統合計画)による最初の返還事例だ。政府としても地元から要望のある国際医療拠点構想を全面的に支援したい」などと述べた。