識者声明7千人賛同 大江氏ら呼び掛け、沖縄に理解広まる


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 米軍普天間飛行場返還に伴う名護市辺野古の新基地建設計画に対し、ノーベル文学賞作家の大江健三郎氏らが発表した作業の即時中止を求める緊急識者声明への賛同者が8日までに約7千人近くに上っている。声明に対するホームページ上のコメントは千件を超えている。

 コメントでは新基地建設計画に対し「安倍政権の米国へのご機嫌取りで、集団的自衛権を実現させたいためのエゴだ。沖縄はどうなってもいいのか」「日本の領土に米軍の基地はいらない。この思いは沖縄県民だけのものではなく、日本国民の多数の思いだ」「沖縄にこれ以上に負担を掛けることは許されない」などと沖縄の反対運動に理解を示す声などが寄せられた。
 このほか「自然を壊してまで建設する基地はいらない」「人間の勝手な行動で動物や生物が犠牲にはなってほしくない」など、貴重な自然の保全を訴える意見などが紹介されている。
 署名を呼び掛けた宮本憲一大阪市立大名誉教授は「3年前にも同じような取り組みをしたが、今回は全国の関心がかなり高い。安倍政権のやり方は地方自治と民主主義に反するということを、ようやく本土の人も分かってきたのではないか」と話している。
 署名は20日に1次締め切り、5月20日に2次締め切りとし、政府に提出する。