辺野古 作業停止指示は妥当 知事、きょう農相に弁明書


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 米軍普天間飛行場の辺野古移設計画をめぐり翁長雄志知事が沖縄防衛局に出した海底作業の停止指示の効力を一時停止すると、林芳正農相が3月末に決定したことについて、県は22日、農相に対し、知事の指示は妥当だとする弁明書を送付する。

農相は防衛局からも反論を聞き、停止指示の妥当性を裁決する。
 一方、裁決には1カ月以上かかるとみられ、海上作業はその間も続行する。県は防衛局のコンクリートブロック投下で県の岩礁破砕許可区域外でサンゴ礁が破壊された可能性が高いとしており、並行して破砕許可を取り消す可能性も検討する。
 弁明書は23日夕までに農水省に届く必要があるため、県は22日午後までに知事の決裁を経て弁明書を送付、または県職員の手で運搬する方針。
 弁明書で県は(1)沖縄では岩礁だけが海底ではなく、破砕許可の対象にはサンゴ礁や藻場、干潟なども入る(2)最大45トンもの大型ブロックの投下は浮標(ブイ)を固定するアンカーの範囲を超える(3)ボーリング調査を含む海底作業の続行は、水産資源の保護培養、漁業秩序の確立という法の趣旨を軽視する―などの点を訴えるとみられる。