ボーリング調査「桟橋なくても可」 防衛省、未設置で終了も


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 米軍普天間飛行場の辺野古移設をめぐり、沖縄防衛局が海底ボーリング調査のために設置を予定している仮設桟橋(仮設岸壁)について、設置しないままボーリング調査を終える可能性を防衛省が示唆していたことが2日までに分かった。

赤嶺政賢衆院議員(共産)によると、4月にジュゴン保護キャンペーンセンターや赤嶺氏に対し、同省地方協力局の担当者が「必ず必要というわけではない」という趣旨の説明をしたという。
 赤嶺氏によると、担当者は仮設桟橋設置によって人員の輸送や船舶の接岸などがしやすくなることを挙げて「仮設桟橋があれば効率よく進めることができるが、なくてもボーリング調査は可能だ」と述べた。一方で、設置を否定するような言及もなかったという。
 沖縄防衛局は長さ300メートル、最大幅26メートルの仮設桟橋を「根固め用袋材」と「港湾築堤マット」を海中に積み重ねて設置する計画を示している。県に対し、防衛局は仮設桟橋を設置した場合、ボーリング調査後に撤去すると回答し、4月21日時点で「設置時期は未定」と伝えていた。桟橋の規模が大きいことから、市民団体からは「事実上の埋め立て工事だ」と批判が上がっていた。