宮古島の陸自配備 防衛省、2カ所を有力候補地に


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 宮古島への陸上自衛隊警備部隊の配備地に関して、防衛省が候補地を宮古島市平良の大福牧場周辺と同市上野野原のゴルフ場「千代田カントリークラブ」周辺の2カ所を有力候補地に絞り込んだことが、地元関係者などの話で分かった。宮古島への部隊配備で防衛省は当初、8カ所を候補地として概況調査を実施していたが、その中から2カ所を有力候補地に選定した。2カ所に部隊の関連施設を設置するのか、1カ所に絞り込むのかは市側との調整で判断するとみられる。

 関係者によると、絞り込んだ2カ所のうち、大福牧場は島の中でも標高が高く、防災面やヘリコプターなどの離着陸などで好立地と判断したとみられる。千代田カントリークラブ周辺は航空自衛隊宮古島分屯基地に近く、運用面の利点を考慮し、候補地に選定した。
 防衛省は2018年度までの中期防衛力整備計画(中期防)で、南西諸島の防衛強化の一環として警備部隊配備を明記し、宮古島のほか石垣島や鹿児島県の奄美大島にも設置する考え。
 宮古島への配備は、対馬警備隊(長崎県)を参考に、350~400人規模の部隊を想定。市関係者によると、防衛省の左藤章副大臣が今月中にも宮古島に出向き、下地敏彦市長に警備部隊を配備する方針などを正式に伝達するほか、候補地に挙がっている2カ所を視察する案も出ている。