西普天間住宅地区、140棟にアスベスト


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 【宜野湾】3月末に返還された米軍キャンプ瑞慶覧・西普天間住宅地区の跡地利用に関する政府と県、宜野湾市、地主会による協議会の第9回会合が22日、宜野湾市内で開催された。沖縄防衛局が実施した建物と工作物の調査の結果、全149棟のうち140棟からアスベスト(石綿)を含む床材が使用されていたことや、変圧器1個から基準値を上回るポリ塩化ビフェニール(PCB)が検知されたことが報告された。

 同局によると、アスベストとPCBは全て建物内にあり、飛散や漏出はしておらず、周辺環境に影響を与えるものではないという。今後も土壌調査や廃棄物探査などを進めていく。建物の解体工事は今秋にも着手する方針で、地権者への土地の引き渡しは2016年度以降を予定している。
 一方、宜野湾市からは跡地利用計画(案)の説明があり、人材育成拠点ゾーンに住宅等ゾーンが設けられた。また国際医療拠点ゾーンに位置する斜面は都市公園として整備する方針となった。
 国道58号との接続道路については、隣接するインダストリアル・コリドー地区南側部分の早期返還を求めることに加え、同区南側部分を通る区画道路を米軍との共同使用という形で整備することも検討している。 市は地権者や有識者の意見を聞き、7月中にも跡地利用計画を策定する。