名護市久志区、辺野古基金寄付へ 過去に移設反対決議


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 【名護】米軍普天間飛行場の移設先周辺の久志区(宮里武継区長)が辺野古基金に10万円を寄付することが、24日分かった。複数の区民によると4月20日の行政委員会で区の予算からの支出を決め、4月24日の区民総会で宮里区長が報告した。反対意見は出なかったという。

 会計担当者が25日、基金の口座に振り込む予定。今後は公民館に募金箱を置き、区民から寄付を募ることも検討している。
 区と行政委員会は2014年11月、辺野古移設反対とオスプレイ配備撤回を求める決議文を仲井真弘多知事(当時)や安倍晋三首相ら政府関係者に送った。過去複数回、移設反対を決議している。
 宮里区長は14年9月、本紙の取材に対して、移設反対を表明した上で「新基地が完成するなら当然補償は求める。補償を求めたから容認ではない」と述べている。
 久志区は辺野古、豊原の両区と共に移設先に隣接する地元久辺3区として、地域の振興策を話し合う政府との懇談会に参加する。初会合が30日に開かれる。宮里区長は出席する見通し。今月8日には沖縄を訪れた中谷元・防衛相と3区長が面談し、各区の要望を懇談会で協議することを確認した。