ハワイのオスプレイ、住宅地飛行せず 訪米同行団が事故現場視察


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 【ハワイ=島袋良太】翁長雄志知事の訪米に同行する県議5人と経済人らは27日(日本時間28日)、ハワイ州オアフ島で起きた米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの墜落現場となったベローズ空軍基地の周辺や、米海兵隊のカネオヘ基地を視察した。訪米団長の渡久地修県議は「来て実感したが、訓練場の周辺に住宅がない。沖縄との違いをあらためて感じる」と述べ、住宅地上空の飛行が日常化している沖縄との違いを指摘した。

 ハワイでのオスプレイ墜落事故は日本時間17日に発生し、2人が死亡した。事故機は沖合の艦船からベローズ基地に飛行上陸する最中に墜落した。
 訪米団は海兵隊がオスプレイなどを配備しているカネオヘ基地や、同基地から車で15分ほど離れ、オスプレイの離着陸訓練をしているベローズ基地など一帯を訪ね、高台からは基地周辺の状況を確かめた。
 キャンプ・ハンセンなどの基地を抱える金武町で町長を務めた吉田勝広県議は「普天間飛行場や辺野古新基地に注目が集まるが、普天間のオスプレイは中部訓練場や北部訓練場で着陸を繰り返し、学校上空も飛んでおり、沖縄全体が訓練場になっている状態だ。今回の事故の場合は、地元でどのような対応が取られるかも注視したい」と話した。

高台から海兵隊基地を視察する訪米団の一行=27日、米ハワイ州オアフ島