辺野古工事の確認・監視業務 県、全庁体制に拡大


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 米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に向けた沖縄防衛局の海上作業で、県は輪番制で確認・監視する業務の担当部局を5月1日から本庁の全職場(74課、約4千人)に拡大している。

確認・監視業務は3月に開始し、4月までの2カ月は基地問題や埋め立て申請の審査、環境分野などの関係課だけが担当してきた。県は全職場に拡大する理由について「全庁を挙げて普天間飛行場の移設問題に対応する」と説明している。
 辺野古沿岸の確認・監視業務のため、県は連日、職員2人を各課の輪番制で派遣している。防衛局が進めるボーリング調査の進捗(しんちょく)状況を確認し、電話で地域安全政策課に報告して県独自に進捗状況を把握している。情報を収集することで辺野古移設阻止に向けた施策に活用したい構えだ。
 県関係職員連合労働組合(県職連合、上原兼一委員長)は20日、新基地関連業務で職員の過重負担がないよう配慮することや時間外手当の支給は予算不足を理由に制限しないことを求める翁長雄志知事宛ての要請書を平敷昭人県総務部長に提出した。
 要請書で県職連合は、中谷元・防衛相が県庁を訪れた際、防衛相に抗議する県民と若手の県職員が最前列で向き合う状況があったことも指摘した。その上で新基地反対運動に対する庁舎警備は県民感情に配慮することを求めた。